古布 木綿 江戸着物 Japanese Antique Textile
2014年 12月 12日
ここからは、前面です。
白い木綿布に、神が自由に描かれています。
墨と弁柄朱の顔料を使って 一気に描いています。
20年ぐらい前に 現在は、幟の大家として有名なK氏から譲り受けたと記憶しています。
幟自体がフリーハンドで描きあげるアイテムだけに これは着物ですが、重要な共通項は、しっかりとおさえられています。
筋肉のもりあがりは朱で「でこぼこ」に 腹のでっぱりも同様に 技法を知らずとも何とか表現できるものです。一度っきりのチャレンジかもしれません。
絵の具のみっともないにじみが残らないこと 微妙な顔料の濃淡で陰影を表すこと
そして、あたまのなかに描き出した創造画を おもうがままに筆を走らして描く器量があること
あとは、それを受け止めてくれる注文主の寛容があって でき上がりました。
熟達者の「うで」が有っての事でしょう 毎日 楽しみをもっての作業を繰り返す「心意気」が
あればこそです。
作品解説は、布袋さんと大黒さんの相撲です。 小道具がそれを表します。
今回は、二表に飽き足らず七表の後押しが有った財務の大黒さんと楽天的な布袋さんの対決となりました。
結果は、
「泣いて暮らすも一生。笑って暮らすも一生。 同じ暮らすなら笑って暮らせ」と説いた
実在の人物 「布袋さん」に軍配は、あがりました。
ではまた