古布 木綿 紙縒り 汗はじき 芭蕉布 Japanese Antique Textile Koyori Basho
2015年 03月 26日
N氏は、江戸期日本のきらびやかな染織品を良き時代に多く収集されました。
これは、N村氏コレクション 番外の一点です。
さきにもご紹介いたしましたが、胴部分に紙縒り布を置き袖裾襟に芭蕉布をぬいあわせています。
画像から縫い糸は、細い撚りのある麻糸のように見えます。
この二つの素材をシャツ風に仕上げたアイテムなのか、例によって遺された素材をその時の利用すべき形に仕上げたアイテムなのか 今しばらくは、このアイテムに関する見聞 お待ちください。
どちらのコレクター様にも見受けられる傾向かもしれませんが その関連アイテム、主題より少しサイドにあるアイテムにも興味は存在します。
ひとくくりに何々コレクションと申しても普段目にするのは、ほんの一角でしょう。
収集家自身が足を運び手に取って収集されたコレクションには、奥底の知れぬほどこんなものまでと思われるアイテムの存在があるはずです。
脇役と言えど「気になる」存在だからです。
同好者の持参した物をそのまま同好者の意見のままにコレクションする収集家、お好みの範疇に毛細血管のごとく隅々まで興味を張り廻らせる収集家、他にも収集家のタイプは色々ですが、
その収集対象物が表現されるとき、その印象には、確実にその「熱心」の色をおぼえます。
N氏の場合、紹介されたアイテム以外にも氏の飽くなき「熱心」で選ばれたアイテムは、水面下の氷山のごとく存在していたことでしょう。
ではまた