古布 木綿 紙縒り 野良着 Koyori Noragi Japanese Antique Textile Rare
2015年 07月 14日
ここから内側です。
先だってご紹介した 紙縒り「鎧下」と少し 仕上がりが違います
これは、経糸に麻糸を使い 緯糸に麻糸、紙縒り糸、そして藍で染められた木綿糸が使用されています。
相当使い込んである為、元の繊維はかなり使いこまれた表情を遺し、あちこちに次世代の継ぎ当て布が見られます。
先日ご紹介した「紙縒り鎧下」は、経糸が麻糸で横糸のほとんどが紙縒り糸であったと記憶していますが、このあいてむの場合、風習的に遺されたような「鎧下」のような形態だけはおぼろげに引き継がれていますが、
後の変化がその時代の必要性を物語っています。長さもその時の使いやすさに変化し、持続的に使用して 人の動きに負担なきように構成されています。その為、外からの打撃による 最後の「鎧下的防御」の部分は、削除されてしまったよです。
鎧下アイテムを江戸末に作った覚えのある製作人による 作り覚えから生み出されたアイテムでしょう。
時は、流れても作り覚えと素材がそろう土地柄で有れば、似通ったアイテムは、用途、形態を変えて生み出されるようです。もちろん揃えられる素材しか利用できるものは有りませんが。
お侍さんが使用するものではないので堅苦しく考えなくてもよろしいようです。
しかし、この土地では珍しく、時代の離れた後補修が見られます。(稀に有りますが)そういうアイテムは、この土地では、稀少アイテムなので その家のこだわりがそれを遺させたのかもしれません。こののちに更に形態を変化させたアイテムの存在が有ります。
近日中にご紹介できればと存じます。 ではまた