古布のご紹介


by saiyuu2
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<   2015年 04月 ( 4 )   > この月の画像一覧

おはようございます 希少織 梶野良着です
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襟と梶布本体は、同じ時代ではありません。
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襟・裾回しの藍染木綿布は、後付け布です。

先につけられていた襟布他は、傷んだ為 新しい物がつけられました。

梶布本体に僅かな傷みが数か所見られます。かなり強靭なこの繊維から作られた野良着は、布として外部からの衝撃には、麻、木綿布よりしっかりと耐えられたでしょう。

しかしながら、この強靭さは、ヒトの皮膚との接触にはあまり適していなったようです。

首筋など強く接触するところは、かなりの痛みが伴う為 野良着として着用することは、厳しかったようです。 おかげでこのタイプのアイテムの野良着は、この一点を見ただけです。
無地科布織のらぎと酷似していますが、細見するとあちこちにかなりの相違が有ります。

何度も使用し何度も洗い いい感じの肌触りになる麻など最初に硬質感のある野良着は、いずれ柔らかさが出てくることが予測できたのでしょう。このアイテムには、それがみえませんでした。

当時の人々は、経験と伝承から野良着には無駄がないことを目指しています。労働そのものも一切無駄なく自然体に、野良着は、先人の体験を無駄なく生かし切ったアイテムです。

少しでも具合の悪いものは、よほど手軽に入手できても 「お蔵入り」です。それが何もかも ぎりぎりの時代を生きた証です。それが、無駄など全くない自然体の暮らしでしょう。全てを自然から頂いて自然へお返しします。

この繊維も詳細に見て 先を予測すれば 細かいちくちくするような硬い毛羽立ちは、着用よりも
細かく砕いて 強靭な繊維を上手く集めた「和紙」となって当然の事だったでしょう。

(この過程を経て和紙から再び布となったのが 紙縒り布であり紙布です。)

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着衣に少しでも 洒落を求めた結果 藍染め糸と生なり糸を交互に経糸緯糸に使い 市松柄を出しています。
欲を言えば 縦横絣のように藍色と生なり色を明確に表せば 現代好みの 良きメリハリが現れ、Folkyな「絣足」なんかが出れば「大変いい感じ」の色合いができるかもしれません。

ではまた
by saiyuu2 | 2015-04-30 04:55 | Comments(0)
こんにちは 江戸期の筒書き 火消し刺し子です
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火消しの刺し子には、色々なテーマがありますが 目出度いものよりも 勇壮なとかイカツイと言うフレーズで表現される 図柄が殆どです。


誠に厳しい現場から勇壮なスタイルを鼓舞して凱旋する火消し者の描き絵刺し子が目に浮かびます。

この筒書きスタイルは、どちらかと言えば「文科系」男子のお好みか!とも思わせるようなFunkyな図柄です。

江戸期には、武家羽織のしゃちほこばった定形アイテム、江戸火消しの勇壮アイテムが有ります。そして 今回 筒書きによる「地道にだけど確実に」作業をこなす火消し集団 この形状から、黙々と仕事をこなす農民火消しの存在が想像できます。

「火消し作業」の後は、お神酒のいただける小うたげが有ったのかもしれません。

そこでも 江戸火消しのような勇壮よりも 飄々とした筒書き「狂言的スタイル」を彼等は好みました。
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お疲れのときには、おどけた癒しの お気楽さが必要でしょう。

ではまた    
by saiyuu2 | 2015-04-09 17:30 | Comments(0)
こんにちは 今日は、庄内 麻暖簾です
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怒り顔の一匹のウサギです
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「何とも言い難し」と言いたげな 困り顔の相方です。
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「波にウサギ」文様は、目出度い文様として大変良く取り上げられた画題です。

どなたでもお気楽に使用できるテーマですから、20年ほど前は、状態の良くない庄内麻暖と言えばウサギが主題のアイテムでした。それほど多くのウサギ暖簾を見ましたが、あまりに使われ過ぎた為
現代では殆ど完品を見ることが有りません。

当地でもかわいい印象のウサギ紋様は、画題にいかめしさがなくどなたにでも使用できる画題でした。

他の画題では、使用法を間違えるとクレームが付きそうで おおらかな気質の土地柄と言えど守るべき暗黙のルールは、存在したようです。

何点か画面上でご紹介いたしましたが、なにがしかの意味づけのある画題ほど 他に同じ文様はなく一点ものでした。

稀に知識と教養をそれとなく楽しめる画題は、その当時の世間に何かを堂々と暗示しています、そして 画面上におきている「お話」を、人々は、何度も目撃しているはずです。
受け入れ方は、そのひとの素養による影響が大きいようですが。

 それは、その時の時代背景が招いたことでしょう。

気楽に誰が見ても目にも気持にも優しい画題は、いつの時代にも受け入れられるようです。

そして、少しばかりの「ひねり」を含んでいるようです。
やはりShounai Asa Norenは注意してみないと見過ごしてしまう主張を持っています。

たくさんの暖簾をご覧下さい、そうすれば あなたは、Shounai Norenの良さを 理解することが出来ます。


    ではまた

追伸 忘れそうなので書きます 阿吽かな。
by saiyuu2 | 2015-04-08 16:20 | Comments(0)
こんばんわ 今日は、赤地絹物琴かけです
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赤地から飛び出るチャコールグレー、赤地・グレー地の接触は観るものに瞬間の強い印象を生み出します。
それは、継続を好むものでは有りません。

赤は、もとより衝撃的な色で接触色を躍動させるのでしょうが、この組み合わせは

ご覧のとうりの結果を生み出しいます。

赤地に家紋のみの琴かけは、よく見られるものですが 製作者の創造は、「よくある赤」の印象を

色の組み合わせで大きく変えています。
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赤と白の組み合わせは、なじみ深い組み合わせですが、見慣れた組み合わせの中にも 今回

多くの意図は、見えてきます。

羽毛のふくらみや鳥類の空気袋の丸みが 接触した赤によって強調され 手に感じたような柔らかな感触を 創造させます。

製作者は、もとより「チラ見」の一瞬にこれを観る者をひきつけ 立ち去った後、観たヒトの心に柔らかな

「印象的手触り」を覚えさせます。

優しい丸みをしっかりと感じさせる決め手は、赤と白の間にある「いい感じ」のグレーラインでしょう。

赤地に墨と相良刺繍の印象的な表現例です。


右手で描かれているので鶴のふくらみのカーブは、左サイドが筆を外側に逃がし気味に普通に美しく描かれています、右サイドのふくらみのカーブは、筆を引き気味にしたため 鶴の胴部全体が正確なシメトリーではありませんが

手慣れた筆を走らせたラインは、すこし芸術的と捉えてもよろしいかと思います。

当時どのようにプロデュースされたのか存じませんが、筆描き人と刺繍職人の「とがった」感性のせめぎあいが最も主題たる顔面付近からこちらに迫ってきます。

嘴の付け根の立体感とほど良い硬質感、生きてる「目のにらみ」に職人の気概をみます。

通常多くの製作をこなしている職人さんたちも 時には、一歩も引けぬ感性のぶつかり合いを作品上で楽しんでいるようです。                

                   ではまた





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毎日たんたんと通常業務をこなす職人さんも時には底力を見せつけることが有ります。
by saiyuu2 | 2015-04-02 20:05 | Comments(0)