古布のご紹介


by saiyuu2
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<   2017年 06月 ( 5 )   > この月の画像一覧

筒描き、手描き染で上布に描かれた着物アイテムです。
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「都名所図会」淀の水車,「広重の三十石船」の月に千鳥の良いところがオリジナルの図柄です。
人物、風景の位置取りに少し変化をもたらしています。
オリジナルと同様に人物の表情が江戸期特有の躍動感にあふれています。
どの人もいい表情しています。上布などに墨で描く場合は、にじみが絵画構成の大変な妨げとなりますが、このアイテムの場合、シャープな線が重要なようです。

この製作者が独自の感性で表現しているのは、川面全体の動きです。
波の奥行きを大胆に表現しています。


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図録と比べるべくもなく 実際の淀川を三十石船は、この様に激流の中を進むわけではありませんが、幕末の動乱期を超えてきた背景を 絵師は、京名所図会・広重の時期と違った描き方で静かに表現しているわけです。

身に着ける図柄の絵画的表現は、いつの時代も背景が見え隠れするようです。

ではまた
by saiyuu2 | 2017-06-22 14:45 | 古布  | Comments(0)
江戸期 山形刺し子3点目です。 S-004
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ここから背面です。
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藍染木綿地に麻糸緯刺し子です。
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麻地に麻糸緯刺し子です。
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太く撚りのほとんどない麻糸による緯刺し子です。

ここからは、内側です。
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裏側はもとより表側も木綿布と麻布が継ぎ接ぎされた布で構成されています。
後世に、表側全面に麻布、裏布に木綿布が使用されたアイテムが伝統的に引き継がれた地域が有ります。
今回のアイテムは、江戸期の様式を全体に漂わせたアイテムで 後に一般的となる 木綿糸で刺し子することが このアイテムにほとんど見られません。
以前にも 江戸期 木綿糸は、価値あるものでたやすく手に入る物ではないとご紹介したことが有ります。
ここで使用されている構成を見ると撚りがほとんどない太い麻糸で刺し子されて、
江戸期 しかもかなりの過疎地で製作された「希少アイテム」であることが判ります。
形式的には前日までの2アイテムなどが、この刺し子の影響をうけた物なのかもしれません。
採集地はやはり新庄付近です。
後に影響を及ぼした原点のアイテムを探し出すことは、こんにちでは容易なことではありません。

裏地の木綿布も古手を継ぎ足し継ぎ足して布の形状をようやくなし 普段は見えぬ裏地なので見映えにはあまりこだわっていないようです。

今は、そこに「Folkyな面白味」を見出せるのかもしれません。

これまで その顕著な流れが何種類かのアイテムにも存在しています。

でわまた
by saiyuu2 | 2017-06-06 01:06 | Comments(0)
二点目の 江戸期 山形刺し子です。これも新庄あたりのアイテムです。 S-003
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フォルムから見て秋田山間部の刺し子の影響を受けています。少し大きめの袖でしょうか。
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藍先染めWスレード緯刺し子で単調に刺し子されています。
後世には、二枚重ねの薄手藍染濃淡木綿布で同じように藍先染め糸で横刺しの直線刺し子で仕上げたアイテムが多々見られました。

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ここから内側です。
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美しく輝く藍染縹色木綿糸と濃い藍色の手触りの良い格子織です。少し違う布を足しては有りますが
ふんだんに江戸期の格子木綿布が裏地に使用されています。お決まりのおさえ糸は、この時代どこでもほとんど麻糸です
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この画像は、重ねられた木綿布の物です。久々の三枚重ねです。かなりゴワゴワとしています。
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庄内刺し子も三枚重ねは、大変希少です。かなりのプロテクト感はあります。 中に重ねた縞文様織の木綿布の柄が見えず もったいないようです。中では、案外次ハギなのかもしれませんが。
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風合いの良い江戸期木綿布を単純に三枚重ねで硬く硬く刺し子された 

素朴なFolky感を持つアイテムです。

ではまた
by saiyuu2 | 2017-06-04 01:09 | Comments(0)
今日から3回、都合で 江戸期 山形刺し子です。 S-002
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ここから内側です。
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ここから表側に戻ります
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山形県で庄内より山側奥羽山脈沿いの 冬は、豪雪地帯の 新庄・尾花沢あたりの刺し子です。

----以前この辺りの大きな農家を訪れたことが有ります。
土間のすぐわきに板の間が有り、そこに大きなが囲炉裏があった事覚えています。
囲炉裏端で御当主と話をしている間中 綿入れを着た女の子が御当主に寄り添うようにして傍で黙って長い間一か所を見つめてじっとしていました。
あまり人が訪れることもない山間部故 我々の話に興味が有るのかと思っていました。
ふと板戸の壁沿いを見ると 立派な認定証のような賞状等が数点あったようでした。そこには、農学博士と書かれていたように記憶しています。
「ご当家では、どなたかが農学博士なのですか」と尋ねたところ、
ご当主が「この子だ」とさっきからそばでじっとしている女の子を指さしました。
驚いていると、女の子が話始め なんとも聡明な物言いだったことを覚えています。----

この刺し子は、先染め藍木綿のWスレードで粗さが目立つ縦一直線の刺し子です。
採集時には、新庄あたりの刺し子と聞かされました。他の造作もかなり粗さばかりが目立つアイテムです。形が誠に秋田アイテムと庄内アイテムの中間形のように思います。
庄内刺し子ほど精密に手慣れた刺し子文様は無く、刺し子糸も藍先染め木綿糸が余分にあまらせぎみでどちらかと言えば形式は、秋田山間部の江戸期武士が着用していたような形です。
江戸期特有の布端押さえ糸は、麻糸です。しかし、表の厚手藍染め木綿と雨だれ絣布裏地が同じ面積で みいっぱい使用されて 作られた当時は、そこそこ贅沢な布づかいの刺し子アイテムだったと思います。
かなりの重さで硬質感が有りけっこうな外圧・摩耗にも耐えられるアイテムと思います。

ではまた
by saiyuu2 | 2017-06-03 02:21 | Comments(0)
一つの庄内刺し子スレ味アイテムです。 2737m-2 S-001
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ここから、内側です。
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 ここから表に戻ります。
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襟を変えるときにこれは一度洗浄されています。
そのため、本来の自然藍の濃淡が美しく印象的です。

藍の良い色落ち効果で、始まりの甕覗きブルーから濃い藍へのグラデーションが互いを引き立てるようです。

これが、最も印象的な藍染木綿の持ち味です。  ご鑑賞ください。

ではまた
by saiyuu2 | 2017-06-02 03:29 | Comments(0)