古布 木綿 刺し子 cotton Sashiko Japanese Antique Textile
2014年 10月 19日
ここから 裏面です。よくみないとどちらが表かわかりません。
表面は、チェーンステッチで、裏面は、このような刺し子ラインです。
裏面の刺し方が、絵画を表すラインとしては、 簡単でラインが綺麗に表現できると思いますが。
表面は、チェーンステッチで表現されています。
刺し子者の意図した刺し子による絵画はこちらです。しかし、裏面も僅かにラインは乱れていますが少し整えれば 面白い表情が有ります。
使用目的を考えれば、横を通るにしても布が纏わりついてきます。
先のとがったものなどは、引っかかりそうです。
刺し子者は、仕事着に飽き足らず暖簾にも表現を求めました。
白糸で刺して後で洗濯の際 藍で染まったのでしょうか、それとも浅黄染糸がさめたのでしょうか、刺糸自体には 微妙なグラデーションがあります。
江戸期から大正頃にかけて 暖簾は庄内で「ここ一番」の表現アイテムですから、
「ほかの家は、みんな染物を飾っているのに・・・」当時の人たちにとって、とても表に出したくないような 「飾れない異端アイテム」だったかもしれません。
しかし、今日
微妙なFolkyラインによる藍の濃淡画の出現は、「隠された庄内民衆アート」として貴重です。
筒描きのほうが、残存数は圧倒的に多いです。しかし、庄内ではこういう素朴なラインも残されています。
明日に、続きます。
追伸、この場合、円は完全な円でないのです。 円のように表現することが重要です。完璧な円に重要な面白味は、存在しません。