古布 木綿 刺し子 秋田 Japanese Antique Textile Sashiko
2016年 02月 02日
前日の刺し子の江戸期オリジナルの形と布材です。
労働には必要ないほど袖がたっぷりととってあり、全体の重さもあります。
もとの大袖口に木綿布の端切れを付けて、小袖口としています。
この刺し子の横直線刺しは、まだ刺し子が盛んでない頃の趣があります。
あまりうまくないなりの揺れの面白さも出ています。
内側には浴衣につけるような江戸無地木綿の背当て、いしきあてが見られます。
後年になり 刺し子を生業とする人たちが出現する時代となり刺し子に完璧な精度と文様表現が求められるようになり、紋様も意味づけが必要となってきます。
文様は、近隣、遠方からどんどん吸収されたと思います。
後年秋田では、布材の種類、刺し子文様の複雑さが東北一番(かなり稀な例ですが)となったアイテムを持つ地域もあります。そのアイテムは、後日ご紹介します。
庄内辺りでは、木綿布の移入が早かったせいか同時期に色んな文様の刺し方が有り 文様表現にも意味を持ったものが多く見られます。庄内では、地織木綿プラス移入木綿の江戸期刺し子もありました。地織の藍無地木綿を表面に西国からの絣木綿布を裏側に使用されている例もあります。
木綿布が江戸期の風合いで「いい感じ」だったことを覚えています。
ではまた